ちなみに1973年のツアー制施行後だと、最多差優勝は1994年のダイワインターナショナルで通算18アンダーを記録した尾崎将司の15打差。昭和初期には19打差という圧勝の中の圧勝というレコードもあるようだ。

 国内女子はどうだろうか。

 ここ数年での最大ストローク差優勝といえば2021年の伊藤園レディスでの稲見萌寧だろう。この年を含めた2020-21シーズンの賞金女王に輝いた当時の稲見は絶好調。本大会最終日も7バーディ、ノーボギーの7アンダー65で回り、後続に9打差をつける通算17アンダーでシーズン9勝目、さらには節目となるツアー通算10勝目を挙げている。

 また昨年には、山下美夢有がブリヂストンレディスオープンで2位に7打差をつける圧勝劇。2打差トップで最終日をスタートすると、6バーディ、ノーボギーの6アンダー65をマーク、通算18アンダーで後続を大きく突き放してシーズン2勝目を手にしている。

 一方、ツアーで記録が残る最大差優勝は1996年の伊藤園レディスだった。圧倒的な飛距離を武器に当時活躍していたローラ・デービースが、なんと2位に15打差をつける大勝。当時のトーナメントレコードとなる通算17アンダーも記録した。国内女子ツアーの公式サイトによると、優勝会見でデービースは「ハーフターンでスコアボードを見た時、今日は私が勝つ、と確信した。でも、これではテレビ放送がつまらなくなるので、後は私が1つでもスコアを伸ばして面白くするしかない」と語ったのだとか。

 また、近年の米女子ツアーで最大ストローク差がついたのは、2010年のLPGAチャンピオンシップのクリスティー・カーで12打差。4日間を60台で回り通算19アンダーでメジャー優勝を果たしている。この時の2位はキム・ソンヒーだったが、3位タイには宮里藍さんらがつけ通算5アンダー、通算1アンダー単独13位に宮里美香が続いていた。

 なお、72ホール競技での最大ストローク差は、1949年全米女子オープンで優勝したルイーズ・サグスと、1986年マスターカード・インターナショナル・プロアマを制したシンディ・マッケイが記録した14打差となっており、上記のデービースの圧勝ぶりが際立っている。

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ウッズのメジャーでの圧勝劇