そして、3年目は成績が急降下。リードオフマンのイチローが作ったチャンスをことごとくつぶし、本塁打は21本に減少し打率は.205に下がった。一方でチームは88勝74敗と地区2位に躍進しており、「セクソンさえ活躍していれば…」と思ったのか温厚として知られるマリナーズファンからブーイングを浴びることもしばしば。4年目はさらに成績を落とし、現在でも「失敗したFA選手ランキング」では常連となってしまっている。

 マリナーズは他にも、投手ではカルロス・シルバ、ミゲル・バティスタ、野手ではチョーン・フィギンズ内野手などチーム加入後に成績が下降した選手は多い。イチローが全盛期だった時代はメジャー屈指のフェリックス・フェルナンデスという右腕がおり、その2人を擁しながら勝てないチームの中で彼らは“憎しみ”の対象ともなった。

 そして近年、彼らのように日本人にネガティブな意味で有名となったのは、“大谷の元同僚”であるアンソニー・レンドン三塁手だろう。

 レンドンが2019年オフに7年総額2億4500万ドル(371億9000万円)という大型契約でエンゼルス入りして以降、期待を裏切り続けているのはご存知の通り。入団したシーズンを考えても、エンゼルスは大黒柱のトラウトに加え、大谷が二刀流として計算できるようになったことで、さらなる軸としてレンドンを迎え入れ“コンテンダー”として世界一を目指そうとしていたはずだ。

 だが、移籍後は2021年に58試合に出場したのが最多で、今季が5シーズン目となるが通算でも185安打しか放っていない。

 そして、なんと言ってもレンドンが怒りを買う理由は“気持ちが切れてしまった”感があるからだ。昨オフにも「家族や信仰が優先で野球はあくまで仕事」といった旨の発言をしている。確かに野球は仕事であるのは間違いないだろうが、怪我も多く、お金に見合ったパフォーマンスができていない選手からのこの発言はファンから怒りを買うのは仕方がないだろう。特に「職場での責任感」を大事にする日本人からすると、許しがたい部分があるはずだ。

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大谷が抜けた今季はファンを見返したいところだが…