日々物価が上がっている昨今、今後のお給料が上がっていくかどうかが私たちの生活にとっても重要ですよね。そんななかで、賃上げの話題として毎年新年度に向けて話題になるのが「春闘」です。春闘とはなんなのか。私たちのお給料アップに繋がるうえで、何が大事でどういう課題があるのかについてお話ししていきます。
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「春闘の賃上げ率5%台続く 連合が第3回集計を公表 『中小が健闘』」(4月4日付 朝日新聞)
労働組合の中央組織・連合は4日、今年の春闘の第3回集計結果を公表した。定期昇給を含む正社員の賃上げ率は平均5・24%となり、前年同期を1・54ポイント上回った。先月公表した第2回集計の5・25%に続いて5%台を確保し、過去の最終集計と比較すると、1991年(5・66%)以来、33年ぶりの高水準が続いている。
今年の春闘は、平均での賃上げ率が5%を超え、「33年ぶりの高水準」だと報じられています。2日午前までに回答があった2620の組合での結果をまとめたもので、今月18日には第4回目の集計結果の発表が予定されています。
春闘の正式名称は「春季生活闘争」。新年度に向けて、経営者に対してお給料などを含む労働条件を交渉し、決定することを言います。
そして、この春闘を行うのは「労働組合」です。労働組合とは、労働者自身が主体となって自主的に労働条件の維持、改善、経済的地位の向上を目的としていく組織です。労働組合を結成し、会社と交渉し、実現するために団体で行動する権利は、日本国憲法第28条でも労働三権として保障されています。
この労働組合が毎年春、会社に対して賃金の引き上げなどを要求する団体交渉が「春闘」なのです。