MLBの実働3年間で182試合に出場し、打率.197(557打数110安打)、18本塁打、75打点では“戦力”として計算できない選手と思われるのは仕方がない。レイズ入団時は2年総額1200万ドル(約18億2000万円)というまずまずの評価を受けていたが、メジャーへの対応に苦しんだ。今季もマイナー契約を結んだジャイアンツからオプトアウトを選択し、チームから離れることを選んだ。

「今までとは意味合いが異なるオプトアウト。以前は『マイナーや独立でも構わないので米国で野球を終える覚悟』と語っていた。しかし今回は『必要としていただけるところで精いっぱい頑張ります』とコメントしている。状況次第では日本球界復帰の可能性もある」(在京球団編成担当)

 今年の11月に33歳となり野球選手としてプレーできる時間も限られつつある。その中で自身の影響力に関しても考え始めたと言われる。

「アマチュア球界に対して多くの提言をしている。野球施設を建設するなど、改革に自ら動いている。周囲への説得力を増すためにも、自らがプレーで結果を残すことの必要性も感じ始めたのではないか」(筒香をアマチュア時代から知るスポーツライター)

 筒香は数年前から日本の野球界へ多くの提言をしてきた。勝利至上主義やトーナメント制度への反対意見を述べ、故郷の和歌山・橋本市には総合スポーツ施設「筒香スポーツアカデミー」を建設して若い世代の育成にも取り組んでいる。筒香自らが野球選手としての存在感を発揮する必要性を今は感じてきている可能性も否めない。

 米国で結果は出せなかったものの選手としての市場価値は下がっていない。古巣DeNAをはじめ複数球団が興味を持っているとされる。

「DeNAが即座に獲得意思を表明した。その他にも巨人、広島などが前向きという声が聞こえる。渡米前ほどの成績は残せなくとも、経験豊富なベテランの存在は優勝を狙う球団にとっては心強い。国内復帰となれば獲得競争になるだろう」(在京球団編成担当)

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