「レイザーラモン」のHGさん(撮影/中西正男)

キャラクターへの責任の取り方

 その姿を見る中で、僕はそちらに一歩を踏み出しましたしけど、それを強いるのはまた違うと思うし、そこにはいろいろな考え方があってもいいんだと思います。一発屋と呼ばれたくないから、一発当てた時のキャラクターを封印する方もいます。

 繰り返しになりますけど、そこに正解はないんです。ないんですけど、僕としては、やっぱり自分が生み出したものだし、さらにハードゲイというセンシティブな領域に踏み込んだんだし、より一層、そこには最後まで責任を持たないといけない。そう思って、今も多少モデルチェンジはしながらもやっているんです。

 いろいろあがきつつも、そのキャラクターを全うする。それが僕の考えるキャラクターへの責任の取り方だとも思っています。本当に、我が子ですからね。自分が愛さずに誰が愛すんだと(笑)。

 コンビとしては、幸い、今は漫才という軸ができていて、そこもずっと大切にしていきたいと思っています。でも、自分としては一発屋として、HGとして、その道を歩んでいく。

 一見ネガティブなレッテルが、ブランドになるまでやり抜く。変にカッコつけてるみたいな話になってますけど(笑)、それが本当に今思っていることなんです。

(中西正男)

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中西正男

中西正男

芸能記者。1974年、大阪府生まれ。立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当として、故桂米朝さんのインタビューなどお笑いを中心に取材にあたる。取材を通じて若手からベテランまで広く芸人との付き合いがある。2012年に同社を退社し、井上公造氏の事務所「KOZOクリエイターズ」に所属。「上沼・高田のクギズケ!」「す・またん!」(読売テレビ)、「キャッチ!」(中京テレビ)、「旬感LIVE とれたてっ!」(関西テレビ)、「松井愛のすこ~し愛して♡」(MBSラジオ)、「ウラのウラまで浦川です」(ABCラジオ)などに出演中。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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