今あなたが100万円を持っていて、それを定期預金に預けたとします。年間の利率が5%だったとすれば、現在の100万円は1年後には105万円になっています。つまり、現在の100万円は1年後の105万円と同じ価値だというわけです。計算式で表せば、100×1.05=105です。
では、1年後の100万円を現在の価値に直せばいくらでしょう。1年後の100万円の現在の価値をCとすれば計算式はC×1.05=100となります。このCを求めるにはC=100÷1.05となります。100を1.05で割り戻せばいいわけですね。100÷1.05≒95.2。つまり、1年後の100万円は現在の価値でいえば約95万2000円だということです。
では、現在の100万円は2年後にはいくらになっているでしょう。現在の100万円は1年後に100×1.05になり、それがさらにその1年後に1.05倍になるのですから、計算式で表せば100×1・05×1.05≒110ですね。つまり、現在の100万円は2年後の110万円とほぼ同じ価値だということです。
ということは、2年後の100万円を現在の価値に直すには1.05の2乗で割り戻しておけばよいということになります。つまり、2年後の100万円は現在の価値に直せば約90.7万円、つまり約90万7000円になるわけです。この現在の価値を計算するときの利率を割引率と言います。