AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2024年3月25日号では、ハダステュディオ代表の羽田健一さんとasatte代表の羽田麻子さん夫婦について取り上げました。
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夫34歳、妻28歳のときに結婚。長男(23)は独立し、現在は次男(19)と長女(17)と4人暮らし。
【出会いは?】夫が勤務していた会社に、妻が新入社員として入社してきた。
【結婚までの道のりは?】先輩と後輩として、同じ仕事を担当していた。仕事量が多く、四六時中一緒に過ごしていたことで、自然と交際が始まり、結婚に至った。
【家事や家計の分担は?】家事分担は決めておらず、気づいた人がする。財布は別々。
夫 羽田健一[58]ハダ ステュディオ 代表
はだ・けんいち◆1965年、埼玉県生まれ。桑沢デザイン研究所プロダクトデザイン科卒業後、88年に建築サイン等の設計施工をするびこう社に入社し、デザインに従事。96年に独立。その後、建築サインや環境グラフィックのデザインをするハダ ステュディオを設立
長らく、建築の「サインデザイン」という、建築に付随する表示物の総合的な計画とデザインに携わっています。会社員時代は、年単位でのプロジェクトを常に複数抱えていたので、とにかく忙しくて。
そんな中、新入社員として入ってきたのが妻でした。小柄なのにパワフルで、可愛らしくて、よく食べてよく飲む。それまで結婚を意識したことはあまりなかった中、妻に出会い、「自分はこういう人が好きなんだ」と思いました。
3人の子育ては「ちゃんと育てなくちゃ」と自分にプレッシャーをかけず、居場所と衣食住さえあれば、自然に育っていくと思っていました。実際にそうなった今、適度なゆるさが良かったのかもしれないと思っています。
初めて子どもが生まれた時、「夫婦2人の期間はしばらく無くなるから、二十数年後を楽しみに」と話したことを覚えています。また2人だけの生活になったら、以前のように妻と多くを食べ、多くを飲みながら、余暇も楽しんでいきたいと思っています。