また、先週のアーノルド・パーマー招待でも12位タイに入っており、マスターズに向けて上り調子。問題はもう1枠だ。

 10日付の世界ランキングで松山の次にいるのは83位の久常と同84位の星野陸也だが、先週の世界ランクではこの順位が逆だったため、4日付のオリンピックランキングでは星野が松山に次ぐ2番手だった。最新のオリンピックランキングが発表されれば久常が日本勢2番目となるはずで、2人がデッドヒートを繰り広げているというわけだ。

 特に星野は2月のカタールマスターズで日本勢4人目の欧州ツアー優勝を果たしたばかり。その後の成績は芳しくないが、欧州ツアーを主戦場としているだけに、ツアーで再度上位進出することができればランキングを上げてくるだろう。

 もちろん久常も米ツアー常駐組として、五輪出場へのチャンスはある。特に五輪の舞台はカズーオープン de フランスで欧州初勝利を挙げた縁起の良い場所。マスターズからの招待も受けており、残り3カ月の米ツアーで活躍できれば、五輪出場は近づくはずだ。

 この他の日本勢は、同102位に中島啓太、同120位に金谷拓実、同130位に蝉川泰果が続いているが、オリンピックランキングに成績が反映されるのは、国内男子ツアーがBMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップで、米ツアーが全米オープンまで。国内ツアーは、開幕からBMW日本ゴルフツアー選手権まで7試合しかないだけに、国内組の彼らにとっては、一戦一戦が大切になるし、久常や星野を超すには優勝などかなりの好成績が必要になるだろう。

 男女とも日の丸を背負うのはどのプロになるのか?そして出場したあかつきには、東京五輪の稲見萌寧に続くメダル獲得を目指してもらいたい。

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