舞台「イノセント・ピープル〜原爆を作った男たちの65年〜」では、原子爆弾の開発に携わったアメリカ人科学者の娘を演じる(事務所提供)

高校生も50代の役もできる

 むしろ、若く見えることで、女優としての役の幅も広がっていると感じるという。

「特に舞台では本当にいろんな役をやらせてもらえたなと思っています。たとえば、去年出演した舞台版『キングダム』では、河了貂(かりょうてん)という役を演じました。彼女は、小柄で少年のような人物で、『はまり役だったね』と言ってもらえることも多かったんです。偶然かもしれないですけど、童顔の私だからこそ映える役があるというのはありがたいことだと思いました」

 これから始まる舞台「イノセント・ピープル〜原爆を作った男たちの65年〜」では、原子爆弾の開発に携わったアメリカ人科学者の娘を演じる。劇中で、彼女は10代から50代に成長していくが、川島さんはそれを一人で演じ分けている。

「16歳の高校生から始まって、29歳、その後、50代っていうふうに年齢を重ねていくんですけど、今の私の年だからこそ、高校生もできるし、難しいですけど、50代もできるのかなって思っています。等身大の役から上の年齢まで、幅広い役柄を演じることができるのは、私の強みかなと感じています」

(AERA dot.編集部・唐澤俊介)

※【後編】<30歳になった「川島海荷」が語る結婚&出産への思い 「100%楽しいってないよなって」>に続く

CoRich舞台芸術!プロデュース【名作リメイク】
「イノセント・ピープル~原爆を作った男たちの65年~」
2024年3月16日(土)~24日(日)
東京芸術劇場 シアターウエスト

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唐澤俊介

唐澤俊介

1994年、群馬県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。朝日新聞盛岡総局、「週刊朝日」を経て、「AERAdot.」編集部に。二児の父。仕事に育児にとせわしく過ごしています。政治、経済、IT(AIなど)、スポーツ、芸能など、雑多に取材しています。写真は妻が作ってくれたゴリラストラップ。

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