もう1人の久保は2022年のドラフト7位で入団。1年目の昨シーズンは二軍でも打率.190と結果を残すことができなかったが、守備と走塁では度々光るものを見せた。このキャンプでは打撃も力強さが増しており、一軍の投手にも何とか食らいついている。外野は西川龍馬がフリーエージェントでオリックスに移籍し、それ以外の候補は秋山翔吾、野間峻祥、田村俊介と左打者が多く、末包昇大も怪我で出遅れているだけに、右打者の久保が起用されるシーンも多くなりそうだ。

 セ・リーグでもう一人面白いのが巨人のドラフト3位ルーキーの佐々木俊輔だ。社会人1年目の日本選手権で京セラドームのセンター左へ叩き込むホームランを放ったことで評価を上げ、初のキャンプでもその持ち味をいかんなく発揮。オープン戦でもその勢いはとどまることを知らず、2月24日の広島とのオープン戦では4安打3打点と大暴れを見せた。チームの外野は実績のある丸佳浩、梶谷隆幸、長野久義に加えて昨年ブレイクした秋広優人が控えており、他にも新外国人のオドーア、2年目の萩尾匡也、復活の兆しを見せている松原聖弥、移籍2年目のオコエ瑠偉などライバルは非常に多いが、現在の調子を維持することができれば、開幕スタメンも見えてくるだろう。

 一方のパ・リーグでここまで順調なアピールを見せているのがロッテのドラフト1位ルーキーである上田希由翔だ。明治大でも力のある選手が揃う中で早くから中軸として活躍し、リーグ戦通算96安打、10本塁打、打率.312をマークした。たくましい体格でパワーも申し分ないが、それ以上に目立つのがバットコントロールで、三振が少なく、さらに東京六大学リーグでの通算74打点は歴代4位の数字であり、勝負強さも魅力だ。ここまでの対外試合もスタメンで出場した試合は全てヒットを放っており、プロでも持ち味を十分に発揮している。DeNAから移籍したソトとファーストのポジションを争うことになりそうだが、他のポジションも守った経験は十分だけに、打撃を生かしてサードや外野で起用される可能性十分にありそうだ。

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