COTOCOTO代表者の山賀琴子氏は青山学院大法学部在学中、「2015年ミス青山グランプリ」に選ばれ、大手芸能プロダクション、研音に入社、俳優として活動し、TBS系のドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」にも出演していた。19年COTOCOTOを設立し、ジュエリーブランド ENELSIA(エネルシア)のクリエイティブディレクターをつとめる。

 Mederi代表取締役の坂梨亜里咲氏は明治大文学部を卒業後、コンサルティング会社勤務などを経て、2019年にmederiを創業。同社は医師など専門家による監修のもと妊娠や出産に関わるサービスを行っており、「自宅でできるもっとも身近な妊娠準備」を掲げている。坂梨氏は妊産婦食アドバイザーの資格を生かして、新しいビジネスに挑んでいる。こう話す。「mederiは私の長年の不妊治療経験がきっかけではじまりました。多くの女性に早くからご自身の体に興味を持っていただき、納得できる人生を歩むためのサポートをしたいと強い想いを持っています」(mederiウェブサイト)

   テーブルクロス最高経営責任者CEOの城宝薫氏は立教大経済学部在学中の起業である。2014年設立。レストラン予約のアプリの開発・運営などを事業としている。会社を立ち上げた当初、学生ゆえに大変な苦労をしたという。「当時は親の扶養に入っていたこともあり、収入証明書もないので、オフィスを借りることも複合機をリースすることさえも大変でした。経験も浅く、商談も思うように進まないことも多かったです。もし、社会経験を積んでから起業していたら、もう少し早く成果を得られていたと感じることもありますが、若かったからこそ吸収も早く、早い時期に多くの経験を積み幅広い世界感を身につけることができたのは良かったと思っています」(東京都産業労働局東京都創業NET)

 さまざまな分野で元気な女性が現れたことはとてもうれしい。

 2024年3月、日経平均株価が史上最高値を更新し4万円台を付けた。だが、国民の多くは豊かさを感じていない。日々の暮らしが大変だからだ。企業の多くは景気の良さを感じていない。グローバル化のなかで経営のかじ取りが難しい。こうしたなか、女性社長の登場はたくさんの期待を抱かせてくれる。斬新かつ柔軟な発想で日本の社会を引っ張ってくれるのではないか。

 悲しいかな、ジェンダーギャップ指数で日本は世界125位(2023年)という情けないポジションにある。まだまだ男社会全開の古い企業体質を改善させなければならない。そのためにも、優秀な女性を経営陣にどんどん登用してほしい。

 日本航空社長に女性が就任という報に、女子学生は夢と希望を持てた。野村証券副社長の鳥海智絵氏、JR九州取締役常務の赤木由美氏は十分にトップを狙える。

  日本の企業、日本の社会を良くするために、女性社長の誕生、活躍を期待したい。

教育ジャーナリスト・小林哲夫

暮らしとモノ班 for promotion
2024年の『このミス』大賞作品は?あの映像化人気シリーズも受賞作品って知ってた?