1988年(均等法3期生)、江田麻季子氏は早稲田大第一文学部を卒業し、90年に米アーカンソー州立大大学院を修了。2000年にインテルに入社した。同社でアジアパシフィック地域のマーケティングディレクターとしてキャリアを積み上げる。13年から18年までインテルの社長をつとめた。その後、富士フイルムホールディングス社外取締役、東京エレクトロン社外取締役、住友商事常務執行役員となり現在に至る。この間、内閣府規制改革推進会議委員(16年就任)、世界経済フォーラム日本代表(18年就任)を歴任している。日本より男女の隔てがないアメリカの企業文化によって、江田氏はキャリアを積み重ねることができ、社長になったという側面もあろう。

 1989年(均等法4期生)、鳥海智絵氏は早稲田大法学部から野村証券へ女性総合職2期生として入社した。同期の総合職300人中、女性は彼女を含め7人だった。トレーディング、エクイティ、投資銀行などの部門で経験を積み、2014年野村信託銀行執行役社長に、2023年には、野村証券副社長に就任した。早稲田大の広報誌で後輩にこうエールを送っている。「女性の方が結婚や出産など、人生の選択を迫られるタイミングが多いのは間違いありません。生涯設計が大事だといいますが、予期せぬことが起きるのが人生。事前にプランを決め過ぎずに“たわみ”を持ちながら人生を柔軟に切り開いていってほしいと思います。学生時代は、その選択肢を広げる貴重な時間です」(「早稲田ウィークリー」2015年4月20日)

 1991年(均等法6期生)、及川美紀氏は東京女子大文理学部を経てポーラに入社した。教育、マーケティング、商品企画、営業など化粧品事業をすべて経験し、2020年社長に就任した。母校についてこう話している。「女子大のように、女性というジェンダーをしっかり見つめて、「女性にはもっと可能性がある」ということを声高に言ってくれる場所はあまりないと思っています。これからの社会をリードしていく女性たちがどうあるべきかを真剣に考えてくれている環境は女子大ならではだと思います」(東京女子大ウェブサイト)。

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2010年以降は女性社長も増加