日本一を飾った阪神の岡田監督

 オープン戦初戦となった23日の阪神戦(那覇)でも、無死一、二塁で3番の門脇誠に犠打のサイン。これを決めてリズムを作ると、この回一挙に7得点を奪った。犠打に固執しているわけではない。4点リードの7回無死一、二塁の好機では途中出場の山瀬慎之助に犠打のサインを出したが、1球目がファール、2球目がボールになると、3球目に強行策に転じた。右前打で無死満塁とチャンスを広げ、2点を追加して勝負を決めた。

適材適所

「本塁打や長打に依存した打線ではなく、スモールベースボールでいかに相手が嫌がる野球をするか。阿部監督は現役時代に強打者でしたが、捕手視点でチーム作りを行っている。阪神戦はオープン戦の1試合にすぎないかもしれませんが、昨季6勝18敗1分と大きく負け越しています。伊藤にも4試合登板で防御率2.10と抑え込まれていたので、苦手意識を払拭するために重要な試合でした。阪神に『今年の巨人は一味違う』と感じさせたのでは」(スポーツ紙デスク)

 視野を広く、多角的な観点でチームを変える。27日の日本ハム戦(那覇)では一、三塁のベースコーチを配置転換。一塁だった亀井善行外野守備兼走塁コーチが三塁、三塁だった川相昌弘内野守備コーチが一塁に回った。スポーツ紙記者は「適材適所だと思います。川相さんは相手の癖や特徴を見抜く能力が高い。盗塁や1つ先の類を狙う上でのアドバイスが大きな手助けになるでしょう。亀井コーチは外野出身で野球センスに定評があったので、走者を三塁で止めるか、本塁に突入させるのかの判断能力が期待できる。シーズン途中に変更するより、春季キャンプ中の早い時期に替えた方が選手は混乱をきたさず、スムーズに回る」と評価する。

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定まらない「勝利の方程式」