最近、注目を集めるのは「フキハラ(不機嫌ハラスメント)」です。初めて耳にした時は「フキノトウか?」と思いましたが、違いました。配偶者が一方的に不機嫌になることで、結婚生活が良好に維持できない状況を指す言葉だそうです(「婚活」という言葉をつくった時も、「え、トンカツ」と聞き間違えられたことも多々ありましたが)。

 もちろん昔から陽気な人もいれば、ネガティブな人もいて、自分の意のままにならない時にすぐ怒る男性など、特に昭和の「ガンコおやじ」と呼ばれる層に大勢いたと思いますが、それが度を越すと「ハラスメント」になる時代になったということです。

「DV」との違いは、必ずしも相手に身体的暴力を振るうとは限らないこと。「モラハラ」との違いは、相手の人格をことごとく否定するほどの、言動の暴力性はないこと。

 ただし、些細なことですぐに不機嫌になり、一週間口をきかない、モノに当たるなどの状態が続けば、配偶者は非常な心的ストレスを感じます。さらにはその事態を解消するために(あるいはその事態を繰り返さないために)常に自分が謝ったり、相手の機嫌を取り続けたりしなくてはならないのが共通項のようです。恒常的、かつ一方的に不機嫌をぶつけられる妻(あるいは夫)は、相手の機嫌を取るために、本来しなくてもいいはずの「感情労働」をさせられている、というわけです。

次のページ 若い男性が強いられる「感情労働」