「私がスマホで見つけたというよりも、見つかっちゃったという感じ。書かれている悩みや内容がすべて私に当てはまっていたので、これは参加しようと決めました」
ともかさんはこれまで使わないモノでも手放せず、「いつか使う」「誰かにあげよう」とずっと保管していました。それは食品に関しても同じ。
「賞味期限が切れた食べ物でも、火を通せば大丈夫って思っていました。私、お腹は丈夫だし(笑)。だから、パントリーもいっぱいでしたよ」
プロジェクト中に“なりたい自分のイメージ”を発表する機会があり、“子どものためにお菓子を手作りするママ”と書いたともかさん。
そこで、ふと気づきました。
「お菓子を手作りするママは、きっと賞味期限切れの食べ物を出さないよな……」
自分の理想と現実のギャップを感じ、ともかさんの中で変化が起こり始めます。そこからどんな自分になりたいのか、どんな家に住みたいのか、どんな生活を送りたいのかを考えて、具体的なゴールが見えました。
さらに、ともかさんが知らず知らずしがみついていたこだわりもわかりました。
「小さなころからずっとスポーツをやっていて、勝ち負けの世界で戦っていたんです。そこでは、どれだけがんばっても負けたらダメなんですよね。いつの間にか、私生活でもずっと“0”か“100”の判断をしていました」
中途半端な結果に終わるなら、最初からやらない。家が全部きれいにならないんだったら、やってもムダ。そういう“完璧主義”でした。
また、片づけだけに集中できればできるという自信もありました。競技人生を送っているころは競技だけに集中できたので、望む結果も得られたからです。でも、家庭も仕事もあるので、そうはいきません。
100までできなくても、30でも40でもいい。なんなら1でもいい。ともかさんがそう思えるようになったのは、一緒に片づける仲間がいたからでした。
「プロジェクトで一緒に片づけをスタートした仲間が、ほんの少しでも片づけを進めていることが励みになりました。私も毎日ちょっとでいいから頑張ろうと思えましたね」