子どものやる気をうながす声掛け、できていますか? ※写真はイメージ (c)GettyImages
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 受験シーズンが佳境に入った。過去に話題となった記事を再配信する。(この記事は、2022年7月17日に配信した内容の再配信です。肩書、情報等は当時)

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 うつ病を克服し、偏差値29から東大に合格した杉山奈津子さんも、今や小学生の男の子の母。日々子育てに奮闘する中でとり入れている心理テクニックや教育方法をお届けします。今回は「言葉の使い方のこつ」についてです。杉山さん自身が心理カウンセラーとして学んできた学術的根拠も交えつつ語る『東大ママのラク&サボでも「できる子」になる育児法』も絶賛発売中です。ぜひご覧ください。

 人を動かすためには、言葉の使い方に、ちょっとしたこつがあります。

 たとえば、芝生があり、「中に入らないでください」という立て札があったとします。しかし、ほとんどの人は、芝生に入ろうが入るまいが、自分にとってメリットもデメリットも存在しないのです。ですから、「芝生を突っ切って歩いたほうが家まで近道だから」なんて理由で、ドカドカと踏み入ってしまう人もいるでしょう。

 それでは、芝生に入ることのデメリットを提示した場合はどうでしょう。たとえば、「強力な殺虫剤をまいたばかりなので芝生に入らないでください」と立て札に書いてみるのです。すると、多くの人は「芝生に入ったらきっと肌が荒れてしまうだろう」といったデメリットを考え、芝生に入らないようになるわけです。

子どもへの声掛けにもこつがある

 このように、相手にとってのメリットやデメリットを考えた上での注意の仕方をすることにより、人は動きやすくなります。 

 ほかにも、たとえば会社で、20項目もズラリと並んだアンケート用紙を、ただ渡されたらどう思うでしょうか。「書くのが面倒くさい」 と嫌になり、雑に書いて提出してしまうのではないでしょうか。しかしそこでアンケートを配る時に、「今後、皆さんに会社で快適に過ごしてもらうために、環境を変えるためのアンケートを行うことにしました」「みんなの意見を大きく反映したいと思います」という発言をされたらどうでしょうか。「それならば」と、1問ずつ真剣に考えて書き込むのではないでしょうか。 

 育児も、これと同じです。子どもに動いてもらいたいならば、相手にとってのメリットを考えて、それを提示してあげれば、すんなりと行動に移すことができるのです。 

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メリットを伝えれば、子どもも「やってみよう」と思う