また、どんなことをやるにしても、集中力がないと効率よくできません。勉強も同じです。集中できる子は、能力を無駄なく課題に注ぐことができるので、勉強も短時間で済むし、良い成果につなげられます。でも、気持ちが散漫だったり、集中力の持続幅が短いと、いくらやっても時間ばかりが過ぎて、勉強の効率は悪くなります。

 息子たちの集中力を高めるために、私は子どもと一緒になっていろんな遊びや作業をしました。長い時間と根気を必要とする作業をやり続けることで、集中力はアップします。「小さい子には無理だろう」と思いがちなことでも、本当に興味があって、好きなことなら、たとえ幼児期でも集中力を高める訓練はできます。

 長男は料理に興味があったので、3歳ぐらいから野菜の皮を剥いたり、切ったり、材料を量ったり、混ぜたり、細かい作業を根気よく続けさせました。実は料理作りは、集中力を高めるためにとても良い作業です。焼いたり、炒めたり、オーブンの温度を設定したりという調理も、とにかく集中していないと、怪我をしたり火傷をしたりします。ちょっと間違えれば、美味しい料理が出来上がらないので、最後までいやでも集中しなければなりません。

 私としては自分で料理をしたほうが簡単で楽なのですが、あえてこの作業を続けるようにしました。そして、料理が出来上がったら、一緒に食べて、美味しかったら徹底的に褒めてあげました。長男は褒められるのが嬉しくて、毎日のようにキッチンの小さな椅子の上に立って、本当に集中して手伝ってくれました。

 同様に、音楽好きの次男には、小学生のときにギターのコードを教えて、一緒にギターの練習をするようにしました。次男はほうっておくと、3時間でも4時間でも熱中してギターを弾くようになり、そのうちに自分で作詞・作曲をして歌うようになりました。その後、自作の歌はインターネット上でも話題になり、音楽は次男の人生を彩る欠かせないものになったのです。

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何事も一緒に。日頃の親の努力は欠かせない