「人は、自分が見たい姿でしか人を見ない」
作中で、ある人物がそんな言葉を口にする。
その言葉には、Aさんの告白を「さらっと話した」と解釈した自分への悔いが含まれている。
まだ自分を許せていない
入信後にできた、たった一人の友人の自死を知り、怒り、泣き、寝込んだ平田さん。まだ、自分を完全には許せていない。
それでもAさんを思い、映画というひとつの形にした。
「Aちゃんの思いをちゃんと伝え続けるよ。そして、Aちゃんが生まれ変わった時、もしまた同じ宗教2世だったとしても、前よりは苦しまなくていい社会。同じような苦しみを味わわなくていい社会を作るために、これからも理解が得られる社会づくりをがんばるよ」
映画は「アップリンク吉祥寺」で3月22日から公開される。
(AERA dot.編集部・國府田英之)