「治療選択に自分も参加したと思えることも重要です。『料理ができるようになりたい』『孫の面倒をみられるようになりたい』『趣味を再開したい』など、治療の先にある『やりたいこと』や『なりたい自分』を医師に伝え、そのためにどういう治療をするか、医師とともに考え、決めていけたらいいですね」(同)

関節に負担をかけない生活や感染対策も大切

 生活においては、関節の保護、禁煙、適度な運動、感染対策なども大切です。

 関節に負担をかけすぎないように、例えば鍋や食器を持つときは片手ではなく両手で持つ、重い荷物は長い時間持たないようにし、手で持つより肩にかけたりリュックで背負ったりする、料理をするときはイスに座る、長時間の歩行は控えるなど、関節をいたわる工夫を心がけましょう。

「どんなに良い治療法が登場しても、やはり関節を使いすぎると痛みが出てしまいます。無理しすぎないよう、動かしたら十分に休ませる、湿布を貼るなどケアを心がけましょう。また、喫煙は関節リウマチになるリスクを上げるだけでなく、治りにくくさせるため、禁煙することが望ましいでしょう」(針谷医師)

 無理をしないことは大切ですが、治療によって痛みが治まり、症状が安定しているときは適度な運動も必要です。運動することで関節を支える筋肉の力や、関節の働きを維持することができるからです。

「水中ウォーキングなどは、浮力で関節への負荷が少なくてすむ運動としておすすめです。ふつうのウォーキングやストレッチなどでもいいですが、医師と相談しながら痛みが出ない範囲でするようにしましょう」(大野医師)

 食事については、関節リウマチの人が食べると良いもの、食べてはいけないものなどは特にありませんが、適正体重を保ち、健康で過ごすために栄養バランスの良い食事を心がけることが大切です。

 一方、カフェインや葉酸の過剰な摂取はメトトレキサートの作用を弱めることがあるといわれています。副腎皮質ステロイドを服用している場合は血糖やコレステロールの上昇、肥満などが起こりやすくなるため、カロリーや脂肪のとりすぎに注意しましょう。

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カルシウムの摂取や骨粗鬆症の予防治療も大切