とはいえ、今すぐに定年制を廃止することは難しいでしょう。まずはファーストステップとして、定年の年齢を引き上げることや、履歴書の年齢で判断するのではなく、いまの能力、経験、知識を生かしてもらいたいと願っています。
老後をやめれば夫婦仲も円満になる
近年、「熟年離婚」が増えているとよく聞きます。
おもな理由は、「相手が自宅にいることがストレス」「会話がない」「スキンシップがない」「思いやりがない」などだそうです。
若い夫婦とは違い、浮気・不倫や、DV(ドメスティック・バイオレンス)が理由になることは少ないそうです。
私は、熟年離婚も「老後をやめる」ことで解決するのではないかと思っています。
まず「相手が自宅にいることがストレス」という理由ですが、どちらか一方でも仕事やボランティアをしていれば、たちまち解決する話です。ほどよい距離感が生まれ、ストレスなく生活することができるでしょう。
「会話がない」という理由も、年がら年中、家で顔を突き合わせていたら話題がなくなるのも当然です。どんどん外に出て、毎日ワクワクして過ごしていれば、今日はこんなことをした、こんなことがあったと、話題はいくらでも生まれます。
こうしておたがいの関係がよくなり、精神的な余裕も生まれてくれば、「スキンシップがない」「思いやりがない」という残りの理由も、自然と解消に向かうはずです。