「完全に戦略ミスです。日本代表の交代策でイランは助かったでしょう。久保は相手の最終ラインと中盤の間を絶妙なポジション取りで動き回り、攻撃のリズムを作っていた。前田も快足を生かした守備でイランに圧力をかけていた。あの場面で三笘を起用しても左サイドで孤立しているのでどうしようもできません。ロングボールの出所にプレスをかけるため2トップに変更し、3バックにしてこぼれ球を拾うことを最優先に考えなければいけなかった。イランに限らず、対戦相手は日本代表を徹底的に研究してくる。それを上回る戦術の引き出しを用意しなければ勝てません。森保監督の限界を感じた試合でした」(前出のスポーツ紙デスク)
日本人のマインドに合う監督
22年のカタールW杯はグループリーグでドイツ、スペインを撃破して決勝トーナメントに進出。采配能力が不安視された森保監督の評価が見直され、大会後の続投が決まった。ただ、この決定に疑問の声が少なくなかったことも事実だ。欧州で取材するライターは、「日本代表の監督に興味を示す海外の指導者は少なくない。年俸などネックになる部分はあるが、もう1ランク上のレベルに行くには外国人監督を招へいするべきです。コミュニケーションを懸念する声がありますが、日本代表の選手の大半が欧州のクラブでプレーしているので支障はない。個人的に適任だと思うのは元フランクフルトのオリヴァー・グラスナー監督ですね。運動量を求め、攻撃的なサッカーを志向する一方で守備も細かい決め事がある。日本人のマインドに合う監督です」