ダウンタウンの松本人志さんが、自らの「性加害」疑惑を報じ続ける週刊文春の編集長と発行元の文芸春秋を相手に1月22日、5億5千万円という巨額の賠償などを求めて提訴した。だが、松本さんを取り巻く状況は厳しくなる一方だ。
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週刊文春は、松本さんの提訴と同じ週の発売号に、元タレントの大塚里香さんが「実名顔出し」で松本さんから受けた「被害」を告発する新たな記事を掲載した。
松本さんが所属する吉本興業の対応も変わった。当初は松本さんとともに記事を全否定して、ともに戦う姿勢を見せていたが、23日に社外有識者を交えたガバナンス委員会を開催すると、翌24日に出した新たなコメントで、方針を大転換した。
吉本興業は反省する内容?
そこでは、ガバナンス委員会の厳しい雰囲気を次のように明かしている。
〈「所属タレントが提訴した訴訟の経過も注視しつつ、事実確認をしっかり行った上で、何らかの形で会社としての説明責任を果たす必要がある。」「当初の『当該事実は一切なく』との会社コメントが世間の誤解を招き、何を指しているのか不明確で混乱を招いたように思う。時間がない中での対応とはいえ、今後慎重に対応すべきである。」等の厳しい指摘を受けた〉
そして、今後の対応方針として、こう記した。
〈当社といたしましては、引き続き、コンプライアンスアドバイザーの指導等を受けながら事実確認を進め、その中でコンプライアンスの指導・教育を行っていくとともに、ガバナンス委員会からのご意見等を踏まえ、個人の尊厳・人権の尊重という基本的な理念について改めて教育の場を設け、ハラスメント等に対する意識を高める研修を実施してまいりたいと考えております〉
つまり、昨年12月に松本さんの「性加害」疑惑が報じられてからこれまで事実確認がきちんとできていなかったことを認め、人権尊重・ハラスメントへの意識が足りなかったと反省するような内容なのだ。