とはいえ、ただでさえ多忙なビジネスパーソンにとって、新たに週2回の習慣を取り入れようとすると大変だ。どうしたら週2回のサウナを実現できるのだろうか。加藤医師がすすめるのは「まわりの人や仕事関係の人をみんなサウナ好きにしてしまうこと」だという。

「まわりがみんなサウナ好きになれば、集まりや待ち合わせもサウナにできます。そして、サウナに入ると感覚が研ぎ澄まされ、味覚も鋭敏になるため、1次会をサウナにすると、2次会での食事を非常においしく味わえる。サウナ効果で早く眠くなるのでだらだらと深酒をすることもない。早めにお開きにできるので、からだにもお財布にもやさしく、いいことずくめです」

 サウナ室内に他者がおらず、黙浴を指定されていない場合に限るが、サウナでのミーティングも可能だ。ちなみに、サウナミーティングの場合は熱さで長くても10分程度しかできない。サウナ室内には資料やPCなどは持ち込めないため、十分に事前準備をして内容を把握して臨むことになり、短時間で結論を出そうと議論がテキパキ進む。とにかく無駄な時間を省ける。熱くて熟考には向かないので、アイデアを出し合うようなミーティングはサウナ後にコワーキングスペースやその後の会食で話し合うのがおすすめだ。

 サウナはいまや、かつてのゴルフに代わる社交の場になりつつあるという。

「サウナは気持ちよく、健康によいというだけでなく、いろいろな人とのコミュニティーやビジネスなどのソーシャルコミュニケーションの場としての側面も担いつつあります。普段はスーツで会っている人と裸で膝をつき合わせれば、お互いの距離もぐっと縮まり、仲良くなれます」

銭湯サウナを“ホームサウナ”に

 行きつけの“ホームサウナ”はどう選んだらいいのだろうか。

 ちなみにサウナ料金は施設によって大きく異なる。サウナ専門の施設やスーパー銭湯、スパ施設内のサウナなどがあるが、時間制や1日料金など料金体系もさまざま。1回の利用料も2000~5000円程度とばらつきがある。プライベート感の高い個室サウナでは1回1万円台のところも。それに対し、銭湯サウナなら銭湯料金(東京都だと500円)+サウナ料金で1回1000円以内とリーズナブルだ。

「私の場合、毎日入るのでリーズナブルな銭湯サウナに通っています。そして、混んでいなくて水風呂と休憩椅子がある施設というのがサウナ選びの必須条件です」

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