料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「あさりの紹興酒蒸し」。
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春の陽気となり、冷えたビールがおいしい季節になりました。そこで旬のあさりを使ったおつまみをご紹介しましょう。ピリ辛の豆板醤や香り高い紹興酒を使った中華風の味は、ビールのお供にぴったりですよ。
こちらの料理はあさりを上手に砂抜きするのがポイント。まずは貝をすり合わせてよく水洗いします。そして塩水に浸しますが、塩加減はだいたい3%くらいの塩分濃度を目安にしてください。水は貝の頭が少し飛び出す程度の量で構いません。重ならないようにボウルやバットに並べ、冷暗所で最低3時間置きましょう。
あさりの砂抜きができたら、いよいよ調理スタート。最初にニンニクを香りよく炒め、豆板醤を入れて炒めたところに他の材料や調味料を加えていきます。
あさりを加えたら鍋にフタをして蒸し、貝の口が開いたら水溶き片栗粉を加え、とろみを付けたら完成です。辛みは豆板醤の量で加減してくださいね。白いご飯にも合いますよ。
(構成/沖村かなみ)
■あさりの紹興酒蒸し
【材料】(2人分)あさり約300g、白ねぎ1本、ニンニク・ショウガ各1片、パクチー1束、赤唐辛子1本、サラダ油大さじ1、豆板醤小さじ1、チキンスープの素小さじ1、水100ml、紹興酒大さじ2、A(片栗粉大さじ1:水大さじ1)
【作り方】(1)あさりはよく洗い、砂抜きをする。(2)白ねぎは5cm幅に切り、縦半分に切る。ショウガは千切り、ニンニクは薄切り、パクチーは粗く刻む。(3)サラダ油でニンニクを炒め、香りが出たら豆板醤を加えて炒める。(4)白ねぎ、砂抜きしたあさり、チキンスープの素、水、紹興酒を加え、フタをして蒸す。(5)貝の口が開いたら、Aを合わせて加え、混ぜながらとろみを付ける。(6)器に盛り付け、ショウガとパクチー、赤唐辛子の輪切りを添える。
【ワンポイントアドバイス】あさりは濃度3%の塩水(水200mlに対して塩小さじ1)に浸して砂抜きする。
仕上げに水溶き片栗粉を回しかけ、混ぜ合わせてスープにとろみを付ける。
※週刊朝日 2023年4月7日号