第94回大会(2015/16)は、東福岡(福岡)が決勝で国学院久我山(東京)を5-0で退けて17大会ぶり3回目の優勝を飾った。そして得点王には計5得点を奪ったMF村上光樹(帝京第三)が輝いた。チーム自体は3回戦で敗退したが、その中で村上は1回戦で2点を決めると、2回戦では11分間の間にハットトリックをマークする離れ業を披露し、最終的に小川航基 (桐光学園)らの4得点を上回って大きな勲章を手にした。だが、プロには辿り着けず。卒業後、拓殖大に進学し、2020年から愛知県社会人リーグのFuegoでプレーするも、目立った実績を残せていない。

 第95回大会(2016/17)は、青森山田(青森)が決勝で前橋育英(群馬)を5-0で一蹴して初優勝を飾った。高校サッカー界の“新たな盟主”が誕生した大会で得点王に輝いたのが、チームのエースFW鳴海彰人(青森山田)だった。インターハイでも7得点を挙げたストライカーは、選手権でも強靭なフィジカル能力と高い決定力を発揮して計6得点を挙げて“ダブル得点王”に輝いた。高校サッカー界に強烈なインパクトを残した鳴海だったが、プロの舞台でその姿を見ることはできず。卒業後に仙台大へ進学して1年時から公式戦に出場して期待されていたが、その後、サッカー部を退部して引退した形となっている。

 第96回大会(2017/18)は、前年に悔しさを味わった前橋育英(群馬)が、決勝で流通経済大柏(千葉)を1-0で下して悲願の初優勝を飾った。そして、その前橋育英の“伝説の世代”で10番を背負ったエースFWの飯島陸が、身長166cmと小柄ながら類稀な得点感覚を発揮して計7得点を挙げ、得点王となった。卒業後は法政大に進学。当初は1学年上の上田綺世(現フェイエノールト)らの前にベンチ外が続いたが、最終的には大学でも10番を背負って活躍し、2022年にヴァンフォーレ甲府に入団。1年目からリーグ戦24試合に出場して2得点をマークしたが、2023年は8試合出場1得点と不完全燃焼に終わった。24歳で迎える新シーズンの巻き返しが期待される。

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東京VをJ1に導いた男も