紅白歌合戦は視聴率に振り回されないで　作りたいものを作って届けるのがNHKの役割　鈴木おさむ

　だけど、やはり、今年流行ったもの、流行った曲、売れたものと向き合い、その中に懐かしき昭和のコーナーなんかも入れつつ、NHKらしさを見せつけていく。

　僕は最近、思うのですが、NHKの番組が、作り手が一番作りたいものを作っているんじゃないかと思うことが多い。

　本来、テレビとはそういうものである。作り手が作りたいものを作る。だけど、テレビとネットのパワーバランスが変わってきて、予算も下がってきて、作りたいものを作れなくなっている。それが当たり前で仕方ないと思っている。「こういうものがいいんじゃないか」って感じで作っている人が多い。自分もそういう番組を作っているし。やっぱり「仕方ない」という言葉が出てきてしまう。

　そんな中、NHKは結果、作り手が作りたいものを作っている。紅白歌合戦は色んなバランスを取りながら作っているのだろうけど、それでも、作り手が作りたいものがそこにある気がする。

　だからこそ、これからは視聴率の結果に振り回されることなく、さらに作りたいものを作って届けるのがNHKの役目だと思うし、それを紅白歌合戦にやってほしいと思う。

　こんな時だからこそ。とにかく、拍手でした。

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