【3位】オリックス

 圧倒的な投手力と変幻自在の打線で2位に15.5ゲーム差をつけてリーグ3連覇を果たしたオリックスだが、栄枯盛衰は世の常であり、時代の流れるスピードが速くなった現代では4連覇のハードルは非常に高くなる。何より、3年連続投手4冠のエース・山本由伸のメジャー移籍は、例え山下舜平大ら若手の台頭が著しいチームであったとしても、さすがに与える影響は大きい。さらにFAで山﨑福也も退団し、昨季のチーム1位と2位の白星(計27勝)を挙げた投手の穴埋めは困難。例え打線に広島から西川龍馬が加わり、紅林弘太郎や宗佑磨らがさらに成長したとしても、厳しい戦いを強いられることになる。新外国人の“アタリ”に期待したいところだが、現時点では確信が持てない。Aクラス入りが精一杯のシーズンになると予想する。

【4位】日本ハム

 新庄剛志監督の3年目のシーズンには、これまでにない期待を寄せたい。2年連続の最下位に終わった2023年も、シーズン途中までAクラス争いを展開し、新たな主砲・万波中正と新守護神・田中正義が誕生した。野手陣に怪我人が多く、打線を固定できなかったが、松本剛、野村佑希、上川畑大悟、そして清宮幸太郎といった面々がシーズンフル稼働できれば“形”は見える。上沢直之のメジャー挑戦はチームにとっては大きな痛手になるが、FA戦線でオリックスから山﨑福也の獲得に成功し、伊藤大海、加藤貴之のローテ3枚は確定した。ここにドラフト1位ルーキーの細野晴希(東洋大)が加わり、上原健太の復活、根本悠楓、達孝太、田中瑛斗らの若手の躍進があれば楽しみなチームになる。間違いなく「最下位で終わるチーム」ではなくなって来ている。Aクラス入りの可能性もあると見る。

【5位】西武

 松井稼頭央新監督の1年目を5位で終えた西武の低迷の原因は、誰がどう見ても得点力不足にある。投手陣、特に先発陣は髙橋光成、平良海馬、今井達也、隅田知一郎、松本航と揃い、先発防御率3.00はオリックスに次ぐリーグ2位。3球団競合のルーキー左腕・武内夏暉(国学院大)も加わった。山本由伸(オリックス)が抜ける新シーズンでは、リーグトップの陣容であると言っていい。だが、チーム打率.233がリーグ5位、得点数、本塁打数は最下位だった2023年の打線からマキノン、さらにほぼ未稼働だったとはいえ山川穂高が退団。アギラー、コルデロを獲得し、佐藤龍世には使える目処が立ったが、新大砲候補の渡部健人や2年目のシーズンに挑む蛭間拓哉はまだ時間がかかり、鈴木将平も伸び悩み、愛斗が現役ドラフトロッテへ移籍した打線は、あまりにも不透明だ。投手力には期待できるが、Aクラス入りの予想はできない。2年連続の5位フィニッシュが妥当だ。

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最下位予想は…