来日2年目の2022年、サンタナは4月に左半月板のクリーニング手術を受けた影響で60試合の出場にとどまったものの、リーグ連覇が目前に迫っていた9月21日の中日戦(バンテリン)で逆転3ランを打つなど、少ない試合数で15本塁打を放った。オスナは前年を上回る138試合に出場してチーム3位の20本塁打、同2位の74打点を挙げ、クライマックスシリーズ・ファイナルステージでMVP、敗れはしたものの日本シリーズでは敢闘選手賞と「ポストシーズン男」になった。

「チームに溶け込んで、一生懸命プレーをしているのは確かですね。素晴らしい姿勢だと思います」

 ヤクルトの髙津臣吾監督が、サンタナとオスナを来日当初からそう評価していたように、この2人が素晴らしいのは成績を残しているだけでなく常に全力プレーを惜しまないことだ。それは何も試合中だけに限らない。時に早出練習から取り組み、試合前練習でフリーバッティングを終えた後に室内練習場へ移動して、マシン相手に打撃練習を“おかわり”することもある。

 サンタナが「(オスナは)本当にいいヤツで、練習にも真面目に取り組む努力家」と言えば、オスナも「ミンゴ(サンタナの愛称)も仕事(野球)に対してすごく熱心。僕らは似たところがある」と、互いの姿勢を認め合う。

 2人は今シーズンの開幕を前に「目標は1年間大きなケガをせず、チームから離脱しないこと」(サンタナ)、「一番大事なのはケガをせず、チームの勝利に貢献すること。そのためにも去年よりも良い成績を残したい」(オスナ)との目標を立てていた。

 その言葉どおり、サンタナは体調不良による「特例2023」対象選手としての1週間弱の登録抹消を除き、離脱することはなかった。8月には主砲の村上宗隆が体調不良で欠場した際に3試合で四番を務めるなど、チームではその村上に次ぐ136試合に出場。来日3年目で初の規定打席に到達し、リーグ3位の打率.300をマークした。

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両選手から感じる強い「燕愛」