「野球をしていなければ普通の25歳ですよ。活躍しても偉ぶることがないし、良い意味で変わらない。先輩にちょっかいを出してかわいがられているし、宮城大弥とか後輩にも壁を作らずに接するので親しまれている。もちろん、野球に取り組む真摯な姿勢はチームメートに一目置かれていますけどね。周囲に流されず、マイペースな性格なので米国でもチームに適応するのにに時間はかからないでしょう」(在阪テレビ関係者)
角度がつかない投げ方
メジャー最高級の評価を受けてドジャースで大谷と共闘するが、唯一の「懸念点」として挙げられるのが、178センチという小柄な身長だ。MLBの先発投手の平均身長は190センチと言われており、山本は12センチも低い。
大柄な体格の方が球威が出やすく、馬力があるとされる。身長が低いことが不利に働かないか――。かつて、在京球団でコーチを務めた指導者は全く違う見方を示す。
「山本はあの身長で角度がつかない投げ方から、高水準の球を投げるから凄いんです。メジャーでああいうタイプの投手はなかなかいない。NPBより対戦する打者のレベルは上がりますが、あの球はなかなか打てないと思います」
名門ドジャースは13年から11シーズン連続でプレーオフに進出。地区優勝10回、リーグ優勝3回を飾り、20年に世界一に輝いている。今年はレギュラーシーズンではナ・リーグ西地区で100勝62敗。2位のダイヤモンドバックスに16ゲームの大差をつけたが、地区シリーズでそのダイヤモンドバックスに敗退した。世界一奪還に向け、今オフは大谷、山本、レイズの主戦投手タイラー・グラスノーを獲得。さらに、サイ・ヤング賞右腕のコービン・バーンズ、遊撃の堅守と長打力に定評があるウィリー・アダメス(共にブルワーズ)の補強に動く可能性がMLB公式サイトで報じられた。
「銀河系軍団」とも評されるタレント集団の主力として、大谷と山本はワールドチャンピオンに何度輝けるか。
AERA dot.編集部