グラドルから俳優へのルートがない
「こんなことを言うと元も子もないかもしれないですけど、気合だと思います。絶対に俳優になってやるって腹を決めたんです」
酒井さんは高校在学中の1997年に「第8回ヤングジャンプ全国女子高生制服コレクション」で準グランプリに選ばれ、その後、「日テレジェニック‘99」として活動するなど、グラビアアイドルとしての人気を確固たるものにしていた。当然の流れとして、バラエティー番組にも多く出演するようになった。しかし、そこである違和感を抱いたという。
「私自身もそうだったのですが、バラエティーではうまく立ち回ることができない子は多くいました。それで心が折れてしまう子もいて……。俳優になりたいのに『どうして水着になって、バラエティーに出なきゃいけないの?』と悩んだり、『スタートが違うだけでこんな遠回りをしなきゃいけないのか』と諦めたりして、辞めちゃった子が私の周りにものすごく多かったんです。そういう姿を見ていて、どうしてグラビアアイドルから俳優になるというルートがないんだろうと思って、だったら『じゃあこれは私がやろう』と決めたんです。それからはバラエティーにはなるべく出ないと決めて、エキストラでもいいからとにかく演技ができる現場に行きました。そこで、認めていってもらうしかないっていう思いでしたね