2020年の佐久間朱莉、2017年の松田鈴英などツアーで上位進出経験がある選手もいるが、中には賞金獲得どころか試合出場すらままならずゴルフファンでも聞き覚えのないプレーヤーもいる。つまりトップ合格すれば、スターへの道が約束されているというわけではないということだ。
 
 とはいえ、上記の通り過去2年のトップ合格者である尾関と神谷は、すでにツアー制覇を合格翌年に達成。しかも神谷にいたっては、日本女子プロ選手権優勝と、ルーキーシーズンにいきなり公式戦を制しており、プロテスト受験者のレベルが高くなっていることをうかがわせている。

 清本は、全米女子アマ覇者の馬場(同2位タイ)、下部ツアーを制した経験がある髙木優奈(同4位)、最終予選会トップの宋佳銀(韓/同8位タイ)の実力者たちを抑えてトップ合格した。最終予選会こそ振るわなかったが、ツアー出場のチャンスがあれば、ルーキーシーズンでの初Vの可能性も十分だろう。

 一方、現在のツアーでトップを飾る面々は、プロテストでどのような結果を残してきたのだろうか。

 まずは2年連続で年間女王となった山下美夢有。2021年に初優勝を飾り、昨年今年はそれぞれ5勝を挙げすでに通算11勝を記録しているが、そんな山下は、2019年のプロテストを6位タイで通過している。

 この年に合格した21名を眺めてみると、2位タイに山路晶と西村優菜がおり、4位タイに安田祐香。6位タイの山下の後には8位タイでセキ・ユウティン(中)、12位タイに吉田優利、15位タイにアン・シネ(韓)、18位タイに西郷真央、笹生優花とそうそうたる顔ぶれが揃っている。

 山下は、彼女たちの中の出世頭であることに間違いないが、この92期生は豊作の世代だったようだ。

 では今年、双子でツアーを席巻した岩井明愛・千怜姉妹はどうだろうか。2人は2021年6月25日に93期生として合格している。本来、このプロテストは2020年に行われるはずだったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で翌年に延期されていた。

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