マザー・テレサは、日本を訪れた際、次のような言葉を遺しています。
「世界には、とても貧しい国が、ふたつあります。インドと日本です。インドは物質的に貧しい国です。それに対して、日本は物質的には恵まれていますが、精神的にとても貧しい国です。この国の人は、すぐ近くに困っている人がいても助けようとしません。愛の反対は憎しみではありません。無関心こそ、愛の対極にあるものです」
心臓の疾患を抱えながら、社会の弱い人たちを助けるために最期まで懸命に活動を続けたマザー・テレサは、1997年9月5日に亡くなり、インドでは政治に関係していない者としては史上初めて国葬にされました。生前から彼女の並外れた徳の高さは全世界に知られていたので、帰天後すぐに列福調査が開始され、死後6年という異例の早さで列福され、死後19年が経過した2016年9月4日に列聖されました。