だが、本塁打王、打点王の二冠に輝いた松井がその年のオフにヤンキースに移籍すると、ヤクルトの主砲・ペタジーニを獲得するなど、再び助っ人の力を頼るようになった。
日本シリーズには進出できなかったものの、2018、19年とリーグ連覇を達成した西武の“山賊打線”も、メヒアの印象が薄く、実質純国産のオーダーを組んだ。特に18年は、NPB歴代3位の792得点を記録。リーグ防御率は最下位ながら、10点取られても11点取るという従来のセオリーを覆す打高投低型チームだった。
1番センター・秋山翔吾(.323,24本塁打、82打点)、2番ショート・源田壮亮(.278、4本塁打、57打点)、3番セカンド・浅村栄斗(.310、32本塁打、127打点)、4番ファースト・山川穂高(.281、47本塁打、124打点)、5番捕手・森友哉(.275、16本塁打、80打点)、6番ライト・外崎修汰(.287、18本塁打、67打点)、7番DH・栗山巧(.256、8本塁打、52打点)、8番サード・中村剛也(.265、28本塁打、74打点)、9番レフト・金子侑司(.223、1本塁打、34打点)。ちなみに辻発彦監督はこの打線を“獅子おどし打線”と命名している。
そんな歴史的な重量打線も、秋山、浅村、森がFAで流出し、今オフも山川がFA宣言。わずか5年で解体してしまったのは、寂しい限りだ。(文・久保田龍雄)