長年激しく議論が続くサマータイム
実は、アメリカでは、毎年春にサマータイムに移行し、秋に標準時間に戻ることについて、激しい議論が長年続いています。これまで、多くの調査から、標準時間からサマータイムへの急激な移行は、心血管系疾患の増加、睡眠障害や気分障害、自動車事故のリスクの増加など、深刻な影響や重大なリスクをもたらすことが指摘されているからです。
米国睡眠医学会(※1)は、1年をサマータイムで過ごすことによる影響については、あまり研究されていないものの、サマータイムが人間の概日リズムに合っていないことにより、概日リズムのずれが生じる可能性があると指摘しています。
そして、このずれが、心血管疾患リスクやメタボリックシンドローム、その他の健康リスクの増加と関連する研究報告もあることから、サマータイムという季節的な時間の変化は廃止し、固定された全国的な通年標準時を採用すべきなのではないかと主張しているのです。