3年連続30本塁打をクリアした村上宗隆

 清原は西武の4番時代、四球数が多い選手だった。相手バッテリーが警戒していたことも要因としてあったが、強引にならずボール球になる変化球をきっちり見逃していた。1987、90、94、95年とシーズン最多四球を4度記録。90、92年に最高出塁率のタイトルを獲得している。

 今季の四球の数でいえば、大山がリーグトップの99四球で、2位の村上が90四球。3位が岡本で72四球、牧は33四球と少なく出塁率.337だった。

大卒3年目の牧秀悟

 セ・リーグ球団のスコアラーは、「四球数の多さについてはいろいろな見方があると思いますが、個人的には4番でも四球の数が多い選手のほうが嫌ですね。早打ちが悪いわけではないですが局面によっては球数を費やされたほうが投手は消耗する。今年は大山を打ち取るのに苦労しましたね。他球団の4番と比べても一番打ち取りにくい打者だった。投手からすると犠飛は技術で打たれているので、ダメージが大きいんですよ。阪神は大山に限らず、比較的早打ちだった近本光司、中野拓夢も球をじっくり見極めるようになって打線全体に切れ目がなかった。初球から打ちにいく積極性は大事ですが、選球眼に優れた選手はヒットエンドランなどベンチが作戦を仕掛けやすい。今年の阪神は野球の質が一段階上がった気がします」と指摘する。

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