ゲームを例にとって説明しましょう。
まず、ゲームは対面やオンラインで一緒にプレーする人たちとのつながりを与えてくれます。仮に一緒にプレーする人がいなくても、友達との会話に出てきたり、バーチャル空間のキャラクターとの世界に没頭できる。つまりゲームは、脳がつながりを感じる機会をたくさん与えてくれるのです。
さらに、ゲームで難関をクリアしたり、できなかったことができるようになったりと、有能感を得られる機会も多い。
しかも、誰にやれと言われるわけでもなく、自分でやろうと思ってやっているので自律性も感じられる。
ですからゲームは、人間の心の三大欲求を満たしてくれるのです。要するに、人間の心を真の意味で充足させ、とりこにしてしまうのがゲームの正体なのです。
同様のことがSNSや、YouTube動画についても言えます。そして、そうした要素をふんだんに満載しているのがスマホ。要するにスマホは、人間の心の三大欲求を完全に満たしきってしまうツールなのです。
ある意味でこれは、スマホをたくさん使っている私たちにとっては朗報です。スマホをやったからといって、それ自体が私たち人間にとって悪いということは決してないからです。むしろ、心の基本的なメカニズムが働いて、健全な形で充足される状態を引き出してくれるとさえ言えるのです。