「遊び」vs.「ゲーム」はもう古い
子どものスマホゲームについては、まだまだ以下のような声もあります。
・ スマホゲームには多少の良い効果があるかもしれないが、やはり子どもに大事なのは、リアルな遊びだ。
・ 手足を動かしてこそ、体というものを理解でき、友達と遊んでこそ、社会性を養うことができる。
・ ゲームの中でバーチャルと向き合っていたところで、怒りや悲しみなどの感情をコントロールする力は身につかないだろう。
・ スマホゲームをするくらいなら、外で元気に遊んでこい。もともと子どもにとってはそれが自然であり、心にも体にも良い。
これらは非常に的を射た指摘です。やはり、勉強の他にも、運動や人との対面のコミュニケーションなど、バランスの取れた生活が子どもだけでなく、大人にも必要です。
また、決められた工程をこなすのではなく、遊びの中で自由に発想したり、想像したりするのも大事な脳のトレーニングになります。
しかし、「遊びが大事だからゲームをやってはいけない」とか「遊びの方がゲームより優れている」ということにはなりません。
なぜなら、ゲームが対面の学習より効果を発揮することがあるように、スマホゲームも、遊びの持つ優れた効果を同等に発揮するからです。
例えば、マルチプレーヤーのオンラインゲームでは、他のプレーヤーとの「対話」が大事なゲーム機能の一部になっています。オンラインで友達と一緒にゲームができ、逆にそのやり取りが前提になっているゲームも多いのです。
私が子どもの頃でも、ファミコンで近所の友達と一緒にゲームしながらコントローラーを取り合って喧嘩したり、一緒にプレーして笑ったり、仲間とのやり取りやコミュニケーションの機会がふんだんにありました。