「女の子の習い事といえば、ピアノとバレエ」「女性はおしとやかで、競争を好まない」……。世の中にある無数のステレオタイプ一つひとつが、偉大なチェスプレーヤーや将棋棋士として花開くはずだった芽を摘んでいる可能性があるということだ。

 前出の日本チェス連盟担当者は、「昔は、チェスは男性の競技と言われていましたが、私はそうは思わない。強い女子プレーヤーが出てくる日を楽しみにしています」と話していた。世界中で男女平等が叫ばれる今、ボードゲーム界でも“意識改革”が待ち望まれる。

(AERA dot.編集部・大谷百合絵)

著者プロフィールを見る
大谷百合絵

大谷百合絵

1995年、東京都生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。朝日新聞水戸総局で記者のキャリアをスタートした後、「週刊朝日」や「AERA dot.」編集部へ。“雑食系”記者として、身のまわりの「なぜ?」を追いかける。AERA dot.ポッドキャストのMC担当。

大谷百合絵の記事一覧はこちら