来季から巨人の監督を務めることになった阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ
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 プロ野球のレギュラーシーズン終了間近の10月3日、大きなニュースが飛び込んできた。2年連続のBクラスが決まった巨人の原辰徳監督が契約をあと1年残しながら、今シーズン限りで辞任することが報じられたのだ。最終戦終了後のセレモニーで原監督の口から正式に発表され、後任の監督は阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチが就任することも明らかになった。

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 こうなると気になるのが来季の向けての動きだ。チームが低迷すると大型補強を繰り返すと言われてきた巨人だが、過去2年間はフリーエージェント(FA)による選手獲得はなく、外国人選手と他球団を自由契約となったベテラン選手の獲得にとどまっている。ただ既に松田宣浩が引退を発表し、中島宏之、三上朋也、鍵谷陽平も退団が濃厚と報道されるなど多くの選手が自由契約になると見られるだけに、積極的な補強に乗り出す可能性は十分にあるだろう。

 では現在のチーム事情に見合った補強候補としてはどんな選手がいるのだろうか。もし権利を行使すれば最も注目を集めることになりそうなのが松井裕樹(楽天)だ。これまでに6度のシーズン30セーブを記録しており、今年も既にキャリアハイに並ぶ38セーブをマークし、防御率も1点台とクローザーとしての安定感は球界でもトップクラスであることは間違いない。既に海外FA権を取得しており、今年が4年契約の最終年ということでその動向に注目が集まっている。巨人は救援防御率がリーグワーストとリリーフ陣は大きな弱点となっており、今年で28歳とまだ若い松井が加入すれば大きなプラスである。メジャーも含めての争奪戦に発展する可能性もあるが、弱点を埋めるピースとして最適な選手の1人と言えるだろう。

 リリーフも苦しいが、先発投手ももちろん補強ポイントである。特に左投手はグリフィン、メンデスという外国人投手2人に頼る部分が多いだけに、ぜひとも狙いたいところだ。そこで名前が挙がってくるのが加藤貴之(日本ハム)だ。

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Cランクの左腕2人も狙い目か