翌年の採用人数は400人から100人に減り、その翌年には0人に。人材開発セクションは仕事がなくなり、部署は解体。竹中さん自身も、店頭に立つ仕事に変わった。
「現場では『売り上げを伸ばせ』というプレッシャーを上からかけられていました。県内で3位となり表彰されたこともあったんですが、お客さんのことを考えずに数字ばかり追い求めるのは性に合いませんでした。なにより『周囲に合わせすぎる自分の性格では、あと40年もこの仕事を続けるのは無理だな』と気づいたんです。そこから人生がおかしくなり始めたように感じます」
その後、竹中さんは退職。引きこもり生活に突入することになる。後編では、竹中さんの数年にわたる引きこもり時代と、人生を再生させることになった「あるきっかけ」を聞いた。
(岡本拓)
※【後編】<「自分は能力が低いと思っていた」 IQ132「ギフテッド」38歳男性が「二度の引きこもり」から脱出できた理由>に続く