内山自身も打撃に関しては「去年よりも良くなってますし、納得はいってないんですけど、収穫のあったシーズンでもあるんで。次につながるかなっていうのはあります」と手ごたえを口にしているが、「納得はいってない」というのが打率である。

 昨年も打率.232と決して高い数字ではなく、開幕前には「今年は打率を上げたいなっていうのが1つの目標」と話していたこともあったが、現時点では昨年を下回る.226。内山の1年目はファーム、昨年からは一軍で寄り添ってきた大松尚逸打撃コーチも「打つ方に関してレベルは上がっている」としながらも「課題を挙げるとすればやっぱり精度、確率というところだと思います。今は魅力とすれば長打力、ホームランっていうのはありますけど、率でいったらまだまだ物足りない」と指摘する。

 それでもこの9月は1番・左翼で先発した6日の巨人戦(神宮)で3安打を放つなど、スタメン9試合を含む14試合の出場で38打数11安打、打率.289。大松コーチが「頭がいいというか、ちゃんと考えてできる子なんでね。自分はこういうふうに打ちたいとか、こういうふうに体を使いたいとか、そういうのもハッキリしてる子なんで、それに向けてどうするかっていうところの作業を日々、積み重ねている」というように、課題にしっかり向き合いながら結果を出している。

 今季の内山は正捕手の中村悠平に次ぐ24試合で先発マスクを被る傍ら、「なるべく多く打席に立たせたい」という高津臣吾監督の意向もあって、外野手としても30試合にスタメン出場(左翼15試合、中堅10試合、右翼5試合)している。「ちゃんとやったのは今年が初めて」という外野の守備で、7月2日の広島戦(神宮)ではレフト後方を襲った打球に対し、フェンスを恐れずに飛び込んで捕球。8月8日の同カード(神宮)でもレフト線に切れていくフライにダイビングして、グラウンドすれすれで掴むスーパーキャッチを見せ、高津監督を「すごいね、アイツは。何をやらせてもそれなりにこなせてしまうセンスを持ってる」と唸らせた。

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目指すは“日本を代表するような捕手”