散らかってくつろげなかったリビング。床置きのダンボール箱の中は洋服/ビフォー
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5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。

【感動のアフター】愛犬ものびのび、美しいリビングに変身!

case.51  「自分は片づけられない人間だ」というのは思い込み

子ども1人+犬1匹/無職

 家は、家族が一緒に時間を共有する場所です。誰かの気分や体調は、知らず知らずのうちに、他の家族にも影響を与えます。1人の影響が家族に広がり、さらに家の状態として目に見える形で現れることがあります。

 ゆかりさんの家は、自称・ゴミ屋敷。とはいっても、本当にゴミが山積しているわけではなく、モノの量が多くて収納しきれずにリビングなどに放置されている状態でした。

「私がアパレル関係の仕事をしていたこともあって、洋服に対する執着がすごいんです。リビングやキッチンにも洋服があふれていましたね」

 思い返せば、子どもの頃から片づけられませんでした。引っ越しのときに不要なモノを処分したものの、2年前まで住んでいた家はまさに「ゴミ屋敷」と呼ぶくらいの散らかり具合。新しい家は前の家よりも広かったので、「これで理想的な暮らしが始められる!」と思いましたが、現実はまたモノだらけの家に戻ってしまいました。

 中学3年生の一人娘も片づけが苦手なので、2人で大量のモノに囲まれて暮らす生活が続きます。

 娘は小学校高学年くらいから不登校になってしまい、コロナ禍の影響もあって中学1~2年生はまったく学校に行けませんでした。前日には「行く」という気持ちになっていても、当日の朝になると行けない状況が続き、ゆかりさんは仕事を急に休むこともしばしば。

「私の仕事柄、当日に休むというのがけっこう大変だったんです。娘に合わせた生活をしてあげたかったので、思い切って仕事を辞めました。私も時間と心に余裕ができるから家の中を片づけようと思ったんですが、なかなかできなくて……」

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西崎彩智

西崎彩智

西崎彩智(にしざき・さち)/1967年生まれ。お片づけ習慣化コンサルタント、Homeport 代表取締役。片づけ・自分の人生・家族間コミュニケーションを軸に、ママたちが自分らしくご機嫌な毎日を送るための「家庭力アッププロジェクト?」や、子どもたちが片づけを通して”生きる力”を養える「親子deお片づけ」を主宰。NHKカルチャー講師。「片づけを教育に」と学校、塾等で講演・授業を展開中。テレビ、ラジオ出演ほか、メディア掲載多数。公式サイトはこちら

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