大宮駅での無差別殺人も計画

 検察側の冒頭陳述によると、青葉被告は犯行1カ月前には6本の包丁を購入し、自宅に近い埼玉県の大宮駅で無差別殺人を計画したが、直前で断念していた。

 その後、「人生がうまくいかないのは京アニや女性監督のせい」だと妄想し、京アニを直接襲うべく計画を始めた。

 犯行3日前に埼玉県から京都に向かった青葉被告は、京アニの本社やスタジオなどの下見をかさね、最も規模が大きく、従業員が多そうな第1スタジオを狙うことを決めた。ホームセンターでガソリンを入れる携行缶やバケツ、ライターなどを用意した。

「女性監督だけではなく、他の京アニ社員も連帯責任」

「クリエイターが机の前で製作に励んでいる朝10時ごろが一番だ」

 事件当日、午前10時過ぎ、第1スタジオの玄関に一度入って中の様子をうかがった青葉被告は、外に出てガソリンを携行缶からバケツに移し替えるときに、

「犯行を逡巡した。しかし、バケツを持って再度、中に入ってガソリンをまき、ライターで火をつけて大火災を起こした」

 その瞬間、青葉被告は、

「死ね」

 と叫んで火をつけたという。

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「殺された人は戻らない」