こうした変化を踏まえ、小林所長は大学選びのポイントについてこう話す。

「まず自分の興味関心がどこにあるのかを見極めることが重要です。これまでは人生は大きく三つのステージに分かれていました。学ぶ時期、働く時期、そして老後です。しかし、今は学んで、働いて、また学ぶといったように、社会人になってからも、時代の変化に合わせて新たなスキルを獲得することが必要になってきています」

 保護者や友人などの意見も聞き、いったん視野を広げて自分はどのような生き方をしたいのかを考え、そこから大学・学部選びをしてほしいと小林所長は強調する。

(文=西島博之)

アエラムック「就職力で選ぶ大学2024」(朝日新聞出版)より

小林 浩(こばやし・ひろし)/リクルート進学総研所長 カレッジマネジメント編集長。早稲田大学法学部卒業。1988年、リクルート入社、2007年から現職。文部科学省中央教育審議会高大接続特別部会委員、同省高大接続システム改革会議委員などを歴任。

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