他の野手では、当時北米4大スポーツ最大の契約(13年総額3億2500万ドル/約474億円)として騒がれたジャンカルロ・スタントン外野手(ヤンキース)も“なんとも言えない成績”だ。スタントンがこの契約を結んだのはマーリンズ時代の2014年シーズンのオフ。契約後の2017年にはともにリーグトップとなる59本塁打、132打点の成績でナ・リーグのMVPに輝いたが、ヤンキースにトレード移籍して以降は、振るわないシーズンが目立つ。

 2018年(38本)、2021年(35本)、2022年(31本)と30本塁打以上を3度マークしているものの、2019年から2シーズンは怪我の影響もあり合わせて41試合の出場にとどまっている。今季も左ハムストリングの張りでシーズン序盤にIL入りして、各チームが130試合弱を消化した時点で76試合の出場。打率.193、18本塁打、45打点という数字となっている。

 レンドンほど悪くはないが、今季の年俸が3200万ドル(約46億7000万円)ということを考えるとかなり物足りない。成績が年々下降していることを考えても、元を取るのは難しそうだ。

 投手では何と言っても、剛腕として日本でも有名なスティーブン・ストラスバーグとナショナルズの契約だろう。2009年のドラフト全体1位の男として注目された右腕は、7度の2ケタ勝利をマークし、リーグ最多の18勝をマークした2019年のオフに当時結んでいた契約をオプトアウト。FAとなり7年総額2億4500万ドル(約357億3000万円)で再契約したが、翌年から度重なる怪我に苦しんでいる。

 2020年からの昨季までの登板はわずか8試合。今シーズンも重度の神経損傷を訴え、全ての活動を中止しているという。思わぬ体調不良が重なったということもあるが、レンドン同様にまだ残りの契約年数があるものの「史上最悪の契約」になるという声も多い。年齢も35歳とベテランの域に入っており、24日には現役を引退する意向であることが報道された。

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昨オフに大型契約の右腕も“不良債権化”の予感