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 全国高校野球選手権大会の熱戦が繰り広げられている。あたりまえの話だが、甲子園出場校の野球はうまい。レベルが違いすぎる。そんなチームの指揮をとっている野球部監督に注目し、出身大学、出身高校を調べてみた(「甲子園2023 第105回全国高校野球選手権記念大会」AERA 23年8月15日増刊/朝日新聞出版から集計)。高校野球指導者=「監督さん」はどんな野球人生を送ってきたのか。

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 甲子園出場校監督の出身大学を調べた。

甲子園出場校監督の出身大学ランキング(「甲子園2023 第105回全国高校野球選手権記念大会」AERA 23年8月15日増刊/朝日新聞出版から集計)

 1位は日本体育大4人。

 いなべ総合(三重)、徳島商業(徳島)、川之江(愛媛)、鳥栖工業(佐賀)の監督である。

 いなべ総合の尾崎英也監督は前任の四日市工業の監督時代を含めて、春夏通算10回、甲子園で指揮をとっている。名監督の一人だ。

 徳島商の森彰影章監督は同校の出身で、1981年夏の全国大会に出場した。

 日本体育大には毎年、将来、野球の指導者になるために体育教師をめざして入学する甲子園経験者が少なくない。

 2位は3人の監督を送り出した東北福祉大、専修大、東海大である。

 東北福祉大出身者は八戸学院光星(青森)、日大山形(山形)、おかやま山陽(岡山)である。

 東北福祉大は全国的にレベルが高く、全日本大学選手権大会で優勝3回、準優勝5回を数える。八戸学院光星監督の仲井宗基監督は、91年に東北福祉大が大学日本一になったときのメンバーだ。東北福祉大は佐々木主浩さん(横浜、大リーグ)、斎藤隆さん(横浜ほか、大リーグ)、矢野燿大さん(阪神ほか)、金本知憲さん(阪神ほか)、和田一浩さん(中日ほか)、浜名千広さん(ダイエーほか)などの名選手を生んでいる。

 専修大の出身には星稜(石川)、浜松開誠館(静岡)、英明(香川)の監督がいる。

 星稜の山下智将監督は同校出身で、98年夏の甲子園に出場した。このときの監督は父親の山下智茂さんだ。79年夏の対箕島(和歌山)戦での延長18回の死闘、92年夏の松井秀喜さんの5打席連続敬遠など、高校野球の歴史に残る試合を行ってきた。

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東海大出身は、東海大甲府、立正大淞南、東海大熊本星翔の監督