その他、畑大雅が湘南のウイングバックとしての地位を固める傍ら、荒木が高卒2年目の2021年にリーグ戦10得点を挙げてブレイクしながらも翌年以降は出番を減らしている状況。高校2年時に選手権得点王となった染野もレンタル先の東京Vでは好パフォーマンスも鹿島では殻を破れずにいる。抜群のスピードと決定力で注目を集めた西川も、C大阪でチャンスを掴めず、レンタル先の鳥栖でも思うように出番を増やせていない。
その中で、鈴木が清水で結果を残してA代表にも選出されるなどプロ入り後も成長曲線を緩めず、今年1月にはフランスへレンタル移籍。一旦、清水に復帰したが、今夏以降も海外挑戦の意向が明らかになっている。
2020年の選手権の決勝は、山梨学院が2対2からのPK戦の末に青森山田を下し、大会優秀選手に選ばれた3年生には、藤原優大(青森山田)、須藤直輝(昌平)、安斎颯馬(青森山田)らがおり、樺山諒乃介(興國)、中島大嘉(国見)もこの世代だ。
超高校級CBとして2年連続で決勝進出&大会優秀選手に選ばれた藤原は、高卒で入団した浦和に籍を置いたまま、相模原でJ2、J3を戦い抜いた後、今季はJ2町田に所属して5月末からレギュラーとしてプレーして経験値を高めている。同じく高校2年時から全国に名を馳せた須藤は、昨季はJ2金沢で15試合に出場して鹿島に復帰。5得点で得点王に輝いた安斎は、早稲田大へ進学し、FC東京の特別指定選手として今季Jデビューしている。
トリッキーなドリブル突破が魅力の樺山は、横浜FMからレンタル移籍したJ2山形で活躍し、今季は鳥栖に完全移籍して後半途中からの切り札として働いている。類稀なパワーとスピードを兼ね備える大型FWの中島は、札幌で1年目からダイナミックなプレーでファンを沸かせ、今夏から名古屋にレンタル移籍して飛躍が期待されている。
2021年の選手権の決勝は、青森山田が4対0で大津を下し、大会優秀選手に選ばれた3年生には、松木玖生(青森山田)、古川陽介(静岡学園)、チェイス・アンリ(尚志)がいた。佐野航大(米子北)、永長鷹虎(興國)もこの世代だ。