ただし、それを中国の責任にするために、中国が台湾侵攻をしたがっているというイメージを事前に作っておく必要があるのだ。

 日本は、米中の対立を決定的にする対中国の先端半導体産業潰しとそれによる台湾有事誘発に加担しているのだが、政府や自民党議員にはそうした自覚はないようだ。

 私たち国民は、無邪気に戦争ごっこのシミュレーションに興じる政府自民党に騙されることなく、対中半導体制裁が日本国民の命を奪うことにつながりかねないということを正しく理解しなければならない。

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古賀茂明

古賀茂明

古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『分断と凋落の日本』(日刊現代)など

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