アジアを制し、今年11月にU-17W杯(インドネシアで開催)を控えるU-17代表組では、FW名和田我空(神村学園高)が、評価を大きくアップさせた。2006年7月29日生まれの16歳。正確なキックと切れ味鋭いドリブル、優れたシュートセンスをU-17アジア杯の舞台で存分に発揮し、大会得点王とMVPをダブル受賞する活躍を見せた。大会5得点は2016年大会の久保建英(レアル・ソシエダ)の4得点を上回るもの。

 惜しくもポストを叩いたが、初戦のウズベキスタン戦で見せた50メートル超のロングシュートも、この男の創造性とスケール感を物語るものだった。高校選手権ではすでに別格のプレーを見せていたが、その才能はアジアの枠でも収まらず。11月のU-17W杯でも活躍できれば、先輩・福田師王と同じように高卒での欧州移籍、そしてA代表抜擢へのルートがよりハッキリと見えてくる。

 前線で名和田とコンビを組んだFW道脇豊(ロアッソ本)も、今回のU-17アジア杯で大きく株を上げた選手だ。2006年4月5日 生まれの17歳。最大の武器は身長186センチの高さにあるが、豊かなスピードも持ち合わせており、左右のスペースに走り込んで攻撃の起点となれば、自らも積極的にゴールを狙って大会4得点をマークした。

 大会初戦のウズベキスタン戦で決めた高い打点からの強烈なヘディング弾と、決勝戦の韓国戦で見せた裏への抜け出しからのキックフェイント弾の得点シーンを見るだけで、この男の優れた能力が分かる。所属する熊本では、今季10試合に途中出場(7月5日時点)して無得点だが、出場時間は増えてきており、点取り屋が成長する舞台としてJ2リーグは悪くない。J2から世界へ羽ばたく選手になれる素質は十分にある。

 そしてあと1人、U-17代表から挙げたいのが、MF佐藤龍之介(FC東京U-18)だ。2006年10月16日生まれの16歳。優れた戦術眼とゲームメイク能力を持ち、正確なボールタッチと相手の急所を突くパス能力の高さが際立つ。

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佐藤は今後の飛躍に期待