休む暇なしで、次から次へとピンチが襲い掛かる。悪いやつは徹底的に悪い。そして、ほどよき謎解き。こういう時の謎解きって難しすぎて、ついていけない時が多いのですが、そのレベルもいい。そしてアルキメデスという教科書で教わった偉人が関わってきて、知的好奇心を刺激してくれる。
8歳の息子も前作を見てなくても、「おもしろかった!」と言ってました。陸海空、あらゆる場所でのアクション。そして「ゼルダの伝説」でまさに謎解きに夢中の8歳の息子からしてもワクワクするストーリー。理想のインディ・ジョーンズがそこにいました。
今回は70歳のインディの退職。そして熟年離婚の話が出てきます。世の中にはいろんな夫婦がいて、仲悪くなって離婚する夫婦だけじゃないわけです。
そして70歳で定年するけれども、冒険家として生きてきたからには、仕事を定年したってそこは定年出来ないわけで。だから、50歳以上の人が見た時に、さらに突き刺さるものがある。「人生、何歳まで現役で生きたいか?」「何歳までワクワクして生きたいか?」「どうやって老いたいか?」
そんなことをインディ・ジョーンズの生き様を通じて一緒に考えていく。だから余計に胸が熱くなる。
この映画は、ある意味、人生の終盤を考える映画としても素敵で、インディ・ジョーンズは、老いてきた人にも夢と希望を与えてくれるんですよね。
インディ、改めて。ありがとーー!
■鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)、長編小説『僕の種がない』(幻冬舎)が好評発売中。漫画原作も多数で、ラブホラー漫画「お化けと風鈴」は、毎週金曜更新で自身のインスタグラムで公開、またLINE漫画でも連載中。「インフル怨サー。 ~顔を焼かれた私が復讐を誓った日~」は各種主要電子書店で販売中。コミック「ティラノ部長」(マガジンマウス)が発売中。